ガイド
このツールは何をしているのか
このツールは、過去の試合データから「誰がどのヒーローで勝ちやすいか」を学習する仕組みです。試合を記録するたびにデータが蓄積され、推薦の精度が上がっていきます。
流れはシンプル
- 試合を記録する(ヒーロー構成と勝敗)
- ツールがパターンを学習する
- 次の試合で勝ちやすい構成を提案してくれる
最初は一般データ(公式のマップ別勝率や構成タイプとの相性)に基づく推薦から始まり、データが溜まるほど個人の得意ヒーローや相性の良いペア、敵との相性が反映されていきます。
はじめての方へ
OW Advisor を使い始めるための4ステップです。
アカウント登録
ユーザー名とパスワードで登録。Googleアカウントでもログインできます。
パーティメンバー登録
グループ管理ページで、一緒にプレイするメンバーを登録します。メインロールやヒーロープールも設定できます。
試合を記録する
記録ページで、マップ・ヒーロー構成・勝敗を入力します。データが増えるほど推薦の精度が上がります。
推薦を受ける
推薦ページで、次の試合の最適なヒーロー構成を提案してもらいます。
推薦の使い方
推薦ページでは、蓄積されたデータをもとに最適なヒーロー構成を提案します。
基本的な手順
- マップとサイド(攻撃/防衛)を選択
- 参加するパーティメンバーを選択
- 分かる範囲で敵ヒーローを入力(任意)
- 「推薦を実行」ボタンをクリック
敵情報の入力について
敵ヒーローの入力は任意ですが、入力すると敵との相性(カウンター)が推薦に反映されます。敵タンクは1人分の入力でも反映され、敵を4人以上入力すると構成タイプ(ダイブ、ポーク等)との相性も加わります。開幕で見えた敵ヒーローを入力してみてください。
結果の見方
推薦結果はスコア順に表示されます。各構成にはスコア(%)とデータレベル(Lv1〜3)が表示され、結果上部のバーは推薦がどれだけ身内の記録に基づいているか(身内データの反映度)を示します。スコアが高いほど、公式データとあなたたちの記録から見て勝ちやすいと予測される構成です。複数の候補から、チームの好みや状況に合わせて選んでください。
統計ダッシュボードの見方
統計ページでは、蓄積された試合データの分析結果を確認できます。5つのタブがあります。
- 概要 — 総試合数、勝率、最近の勝敗推移などの全体サマリー
- プレイヤー — 各メンバーの使用ヒーローや勝率
- ヒーロー — ヒーローごとの使用回数・勝率分析
- マップ — マップごとの勝率や得意・苦手マップ
- トレンド — 勝率の時系列推移やストリーク分析
データが少ないうちは一部のタブが表示されない場合があります。試合を重ねるごとに、より詳細な分析が利用可能になります。
メタ分析
マップごとのヒーロー適性や、敵アーキタイプ(ダイブ、ポーク、ブロール等)に対するカウンター関係をデータから確認できます。推薦エンジンが内部で使用しているゲーム知識(事前分布)を可視化したページです。
メタ分析を見る →グループの使い方
グループは、パーティメンバーとデータを共有するための仕組みです。試合記録・プレイヤー・統計はすべてグループ単位で管理されます。
グループの作成
アカウント登録時にデフォルトのグループが自動作成されます。追加のグループはグループ管理ページから作成できます。
メンバーの招待
グループには招待コードが発行されます。このコードを友達に共有すると、グループに参加してもらえます。招待コードはグループ管理ページで確認できます。
グループの切り替え
複数のグループに所属している場合は、ナビバーのドロップダウンからアクティブグループを切り替えられます。切り替えると表示されるデータも切り替わります。
データの分離
グループのデータは完全に分離されています。グループAの試合記録はグループBからは見えません。これにより、異なるパーティでの戦績を別々に管理できます。
推薦スコアの見方
推薦スコアは、公式のマップ別勝率を出発点に、あなたたちの記録から推定した3つの補正を1つの統計モデルで加えた予測値です。
- 個人パフォーマンス — そのプレイヤーがそのヒーローで、一般的な勝率よりどれだけ勝てているか
- ペアシナジー — 特定の2人のヒーローの組み合わせが、それぞれの実力から期待される以上に勝てているか
- カウンター — 敵タンクや敵の構成に対して、そのプレイヤーのヒーローが普段より勝てているか
固定の配分(%)はなく、記録が多い項目ほど推薦への影響が大きくなります。
スコアの読み方
スコアはパーセントで表示され、50%が中立の基準です。例えば「53.0%(+3.0%)」は、互角より3ポイント高い成果が予測されるという意味です。これはモデルによる予測値で、勝率そのものではありません(Escort/Hybridでは攻守の進行度も含む「フェーズ成功度」を予測します)。構成同士を比較するための指標として使ってください。
データレベル
推薦がどこまで身内の記録に裏付けられているかを示します(「実効試合数」は古い試合ほど小さく数えた試合数です)。
- Lv1 — 身内の記録がまだ少ない(個人の得意が中心)
- Lv2 — 全メンバーのそのヒーローと、構成内のすべてのペアに、記録が実効3試合以上ある
- Lv3 — Lv2に加えて、すべてのメンバーに敵との相性の記録が実効3試合以上ある(1人で使う場合はペアの条件なし)
結果上部のバー(身内データの反映度)は、推薦が公式データではなくあなたたちの記録にどれだけ基づいているかを示します。
データが少ない時はどうなるのか
データが少ない段階では、推薦は公式のマップ別勝率(一般データ)に従います。これは「データが足りないのにデタラメを言う」のを防ぐベイズ推定の仕組みで、一般データを出発点にして、あなたたちの記録で少しずつ補正していきます。
記録が効いてくる目安
記録は項目ごとに効いてきます。下の数は、記録と一般データの影響が半々になる「実効試合数」(古い試合ほど小さく数えた試合数)です。
- 個人の得意 — そのプレイヤーのそのヒーローで約16試合
- 組み合わせの相性 — 同じ2人・同じヒーローの組み合わせで約44試合
- 敵との相性 — そのプレイヤーのそのヒーローが同じ敵タンクと当たった約44試合
推薦の段階
推薦結果の上部には、推薦がどれだけ身内の記録に基づいているか(身内データの反映度)と段階が表示されます。段階は試合数ではなく反映度で決まり、どの段階でも計算方法は同じです。
- 一般データ中心(反映度25%未満)
- 身内データを反映中(25〜60%)
- 身内データ中心(60%以上)
試合の記録方法
記録するのは、試合開始時に選んだヒーローです。途中でスワップした場合でも、最初に選んだヒーローを記録してください。
なぜ初手ピックなのか?
このツールが最適化しているのは「次の試合で最初に何をピックすべきか」です。試合中のスワップ判断はその場の状況次第なので、初手の選択に集中しています。
- マップ・サイド・パーティメンバーを選択
- 各メンバーの初手ヒーローを選択
- 勝敗を記録して保存
スワップによる勝敗への影響は、カウンター(敵との相性)の推定が間接的に学習します(詳しくは下の「よくある疑問」を参照)。
よくある疑問
データ少ないのに意味あるの?
ベイズ推定を使っているため、データが少なくても公式のマップ別勝率に基づく推定を行います。でたらめな推薦はせず、データが増えるにつれて個人の実績を反映した推薦に自然と移行します。
目安として、個人の得意はそのヒーローで十数試合、組み合わせの相性は同じ組み合わせで数十試合あたりから記録が推薦に効いてきます。最初のうちは「参考程度」でも、使い続けるほどあなたたちの記録が反映される設計です。
スワップ情報を無視して大丈夫?
スワップの詳細は記録しませんが、その影響は間接的にデータに反映されます。
たとえば、プレイヤーAがラインハルトで初手ピック → 敵がダイブ構成 → スワップしたが負けた、という試合を記録すると、「ラインハルト × 敵ダイブ × 負け」というデータが蓄積されます。こうした試合が続けば、次にダイブ相手のときはラインハルトの推薦スコアが自然と下がります。
つまり、スワップが起きた試合は「その初手が最適ではなかったシグナル」として学習されます。このツールの目標は、そもそもスワップが必要になりにくい最適な初手を推薦することです。
スコアは勝率なの?
いいえ。スコアはその構成で予測される成果であり、勝率そのものではありません。
公式のマップ別勝率を出発点に、個人パフォーマンス(そのヒーローでの勝ちやすさ)、ペアシナジー(味方との相性)、カウンター(敵構成への有利不利)の補正を1つの統計モデルでまとめて計算した予測値です(Escort/Hybridでは攻守の進行度も含みます)。
50%が基準で、それより高ければ互角より有利、低ければ不利と予測されていることを意味します。「勝率60%」のような確率として受け取るのではなく、構成同士を比較するための指標として使ってください。
敵の情報を入れなくていいの?
入力なしでも推薦は動きますが、入力するほど精度が上がる段階的な仕組みです。
- 敵情報なし — 個人パフォーマンス + ペアシナジーだけで推薦
- 敵タンクだけ入力 — カウンターが加わり、敵タンクとの相性を反映
- 敵を4人以上入力 — 敵構成のタイプ(ダイブ、ポーク等の割合)との相性も加わる
開幕で敵が見えたら、分かる範囲で入力するのがおすすめです。
カウンターって何のデータを見ているの?
特別な入力は不要です。毎試合の記録(味方ヒーロー + 敵ヒーロー + 勝敗)がそのままカウンターの学習データになっています。敵タンクとの相性に加え、敵5人のサブロールから見た構成タイプ(ダイブ、ポーク等)との相性も学習します。
たとえば「プレイヤーAのラインハルト × 敵ウィンストン × 負け」「プレイヤーBのゲンジ × 敵ウィンストン × 勝ち」のような組み合わせが試合ごとに蓄積されます。
これらが十分に溜まると、「敵がウィンストンのときはラインハルトよりD.Vaが有利」といった相性パターンをシステムが自動的に学習します。普段の試合記録を続けるだけでOKです。
ペアシナジーってどう判断しているの?
2人が一緒にプレイした試合の結果が、それぞれの個人の強さから予想される結果よりどれだけ良いか(悪いか)がペアシナジーです。
たとえば、プレイヤーA(ラインハルト) + プレイヤーB(ゲンジ)が、2人の個人の強さから予想されるより勝てていれば正のシナジー、負けていれば負のシナジーと判定されます。強い2人が組んでよく勝つだけなら、シナジーはゼロです。
ペアのデータが少ないうちはシナジーの影響は自動的に小さくなり、データが溜まるにつれて推薦への影響が大きくなります。ベイズ推定がデータ量に応じた重みを自然に調整します。
古い試合データはどうなるの?
古いデータは完全に捨てるのではなく、徐々に影響を弱める仕組みです。
- 時間減衰 — 180日で重みが半分になる指数減衰。最近の試合ほど重視されます
- シーズン境界の割引 — シーズン境界(メジャーパッチ)をまたぐごとに重みを0.85倍
たとえば、90日前の試合は時間だけで重みが約71%に。その間にシーズン境界を1回またいでいれば約60%、2回なら約51%になります。メタの変化は毎シーズン更新される公式勝率で反映し、ゆっくり変わる個人の実力やチームワークの記録は長く活かす、というバランスです。
統計的な裏付け
興味のある方向け。このツールの推薦を支える統計手法の概要です。
詳細を見る
ベイズ・ロジスティック回帰(公式勝率を基準にした個人化モデル)
公式のマップ別勝率を出発点(オフセット)とし、個人×ヒーロー、ペア、敵との相性をグループの記録から同時に推定するロジスティック回帰です。各項目には「一般データからのずれはゼロ」を中心とするガウス事前分布を置き、事後分布の最頻値(MAP)で推定します。ペアやカウンターは、個人の強さでは説明できない部分(交互作用)として推定するので、同じ強さを二重に数えません。
ベイズ縮小(Shrinkage)
データが少ないときは推定値が一般データ(公式勝率)の方向に引き寄せられます(縮小)。これにより、数試合の偏った結果に振り回されることなく安定した推定が得られます。データが十分に溜まると、個人の実績がより強く反映されるようになります。
時間減衰と信頼度
古い試合データは指数減衰(半減期180日)で重みが自然に下がります。それとは別に、シーズン境界(メジャーパッチ)をまたぐデータには追加の割引(×0.85)が適用されます。メタの変化は毎シーズン更新される公式勝率で反映するため、ゆっくり変わる個人の実力やチームワークの記録は長めに活かします。1試合の重みは攻守のフェーズで分け合うので、Escort/Hybridの試合も1試合として数えます。
詳しい理論は スコアリングエンジンの理論ページ を参照してください。